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鄭義信 三部作 [ミュージカル 劇]

 2016年、新国立劇場では、鄭義信が日本の影の戦後史を描いた三部作の一挙上演を企画しています。朝鮮戦争
が始まった1950年代を描いた『たとえば野に咲く花のように』、60年代半ばの九州のとある炭鉱町で炭鉱事故に
巻き込まれた在日コリアンの家族を描いた『パーマ屋スミレ』、そして万博が開催された高度経済成長に踊る70
年前後の在日コリアンの家族を描いた『焼肉ドラゴン』です。鄭義信が現在「記録する演劇」を書き続ける転機に
なったのが、これら新国立劇場に描き下ろした作品群です。
 『焼肉ドラゴン』は、日本の焼肉屋を舞台に、ある在日コリアンの家族を通して、日韓の現在、過去、未来を、音
楽入り芝居でおかしく、そして哀しく切なく描きます。2008年、11年に、東京・兵庫・北九州・ソウルで上演され、
毎回スタンディングオベーションとなる熱狂的な支持を受けました。今回は、ほとんどのキャストを入れ替えて
のニューバージョンとなります


焼肉ドラゴン
作・演出:鄭 義信
出演:馬渕英里何/中村ゆり/高橋 努/櫻井章喜/朴 勝哲/山田貴之/大窪人衛/大沢 健/あめくみちこ/
ナム・ミジョン/ハ・ソングァン/ユウ・ヨンウク/キム・ウヌ/チョン・ヘソン


万国博覧会が催された1970(昭和45)年、関西地方都市。高度経済成長に浮かれる時代の片隅で、焼肉屋「焼肉
ドラゴン」の赤提灯が今夜も灯る。
 店主・金龍吉は、太平洋戦争で左腕を失ったが、それを苦にするふうでもなく淡々と生きている。
 家族は、先妻との間にもうけた二人の娘と、後妻・英順とその連れ子、そして、英順との間に授かった一人息子
……ちょっとちぐはぐな家族と、滑稽な客たちで、今夜も「焼肉ドラゴン」は賑々しい。ささいなことで泣いたり、
いがみあったり、笑いあったり……。
 そんな中、「焼肉ドラゴン」にも、しだいに時代の波が押し寄せてくる。


たとえば野に咲く花のように
作: 鄭 義信 演出家からのメッセージ
演出:鈴木裕美
出演:ともさかりえ/山口馬木也/村川絵梨/石田卓也/ 
大石継太/池谷のぶえ/黄川田将也/猪野 学/小飯塚貴世江/吉井一肇


1951年夏、九州F県の、とある港町の寂れた「エンパイアダンスホール」。戦争で失った婚約者を想いながら働
く満喜。そこへ、先ごろオープンしたライバル店「白い花」を経営する康雄と、その弟分の直也が訪れる。
 戦地から還った経験から「生きる」ことへのわだかまりを抱える康雄は、「同じ目」をした満喜に夢中になるが、
満喜は頑として受け付けない。一方、康雄の婚約者・あかねは、心変わりした康雄を憎みながらも、恋心を断ち切
れずにいる。そんなあかねをひたすら愛する直也。 
 一方通行の四角関係は出口を見つけられないまま、もつれていくばかりだった……。



パーマ屋スミレ
作・演出:鄭 義信
出演:南 果歩/根岸季衣/村上 淳/千葉哲也/
久保酎吉/酒向 芳/森下能幸/青山達三/
星野園美/森田甘路/長本批呂士/朴 勝哲


1965年、九州。「アリラン峠」と呼ばれた小さな町があった。そこからは有明海を一望することができた。アリ
ラン峠のはずれにある「高山厚生理容所」には、元美容師の須美とその家族たちが住んでいる。須美の夫の成勲は
炭鉱での爆発事故に巻きこまれ、CO患者(一酸化炭素中毒患者)となってしまう。 須美の妹・春美の夫もまた
CO患者となり、須美たちは自分たちの生活を守るために必死の戦いを始めた。しかし、石炭産業は衰退の一途を
たどり……。


3月4月6月と  三部作 行く予定です



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